ペラン、ペテルス、ピットのドリームタッグプロジェクトFleur de Miraval ER3

「Fleur de Miraval/フルール・ド・ミラヴァル」のプロジェクト

ブラッド・ピット、ファミーユ・ペラン、ピエール・ペテルスという「３つのP」のジョイントベンチャーである「フルール・ド・ミラヴァル」の新エディション、ER3がリリースされます。ロゼ・シャンパーニュは通常赤ワインを白ワインとブレンドして造られますが、ロゼワインを用いるのはとても珍しく、さらにブレンドする白にも年数の差が顕著に出るのは、唯一無二のスタイルといってよいでしょう。ロゼ専門のシャンパーニュ・メゾンというところも異質のフルール・ド・ミラヴァルが、どのように生み出されたかのバックストーリーを解説します。

■ピエール・ペテルス

シャルドネの聖地メニル・シュール・オジェ村に位置するレコルタン・マニピュランで、現当主ルドルフ・ペテルスで3代目、100年以上の歴史を持つブラン・ド・ブランの名手です。プレスティージ・キュヴェの単一区画、「レ・シャティヨン」を始め、ブラン・ド・ブランだけですがバラエティに富んだレパートリーでシャルドネの魅力を多面的に表現している点も、この生産者が高く評価される所以です。

■ファミーユ・ペランとミラヴァル
ファミーユ・ペランは、シャトーヌフ・デュ・パプの代表的銘柄「シャトー・ド・ボーカステル」を始めとして、南部ローヌに300ha以上の畑を持つ大生産者。2012年から始めたプロヴァンス・ロゼブランド、「ミラヴァル」はプロヴァンス・ロゼのクオリティ、知名度を一気に国際的に拡大しており、こちらもロゼの名生産者としても知られています。

■最上のロゼ・シャンパーニュを求めてたどり着いたスタイル
お互い家族経営の歴史あるワイナリーであり、親交も深いペラン家とペテルス家ですが、世界中のワインを共にテイスティングする機会も多くありました。その中でシャンパーニュのテイスティングでいつも思う疑問は、同じレンジのブラン・ド・ブランとロゼ・シャンパーニュを比べた時に、ブラン・ド・ブランの方がクオリティで勝っていることが多いということでした。
多くのロゼ・シャンパーニュを試飲してたどり着いた結論は、ブラン・ド・ブランが持つ果実と塩味の繊細なバランスに赤ワインを混ぜてしまうと、香りのバランスを損なってしまう、ということでした。この発見は、後にフルール・ド・ミラヴァルの「若いピノ・ノワール・ロゼと熟成したシャルドネのブレンド」というスタイルへの布石となります。

インタビュー：THAT WAS THE IDEA!（字幕が表示されない場合はYOU TUBEの字幕設定をONにしてください。）

■フルール・ド・ミラヴァル ER3
フルール・ド・ミラヴァルはシャルドネ75%、ピノ・ノワール25%のロゼ・シャンパーニュ、といえばシンプルに聞こえますが、2つの品種はそれぞれとても複雑バックグラウンドを持っています。
シャルドネ：ヴィンテージワイン25%、リザーヴワイン50%（パーペチュアル・リザーヴ25%、ボトルシャンパーニュ25%）。コート・デ・ブランの様々なグラン・クリュのワインを使用。
ピノ・ノワール：コート・デ・ブランの中で唯一ピノ・ノワールが許されるプルミエ・クリュ、ヴェルテュのピノ・ノワールを、セニエ法でロゼを造りブレンド。

複雑にブレンドされた熟成シャルドネと、若々しさの溢れるピノ・ノワールが織りなす調和に満ちたバランス。ER3においては2018年のベースワインを用いて、デゴルジュマンは2022年5月。ドザージュ4.5g/l、20,000本という限定生産となっています。